皆様、こんにちは!
2024年8月31日に発行された、日本薬学図書館協議会の機関紙「薬学図書館」の69巻2号のジャーナルでKandaSearchが紹介されました。
以下でご紹介する内容は、国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST) が運営する電子ジャーナルプラットフォームである「科学技術情報発信・流通総合システム」(J-STAGE)の「薬学図書館」で閲覧できます。
「AIを使ったレファレンスサービスの新たな取組み」 株式会社紀伊國屋書店 ライブラリーサービス部 小林 明生著
J-STAGEサイトURL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpla/69/2/69_82/_article/-char/ja/
著者が所属される紀伊國屋書店様は、日本を代表する書店チェーンおよび出版社です。
主に、書籍販売、文具・雑貨の販売で一般に知られていますが、大学や図書館などの施設に対してのアウトソーシング事業も手掛けており、その1つがレファレンスサービスです。
図書館におけるレファレンスサービスとは、利用者が学習や研究、調査のために必要な情報や資料を探す際に、図書館員がその手助けをするサービスです。このサービスは、単に本を貸し出すだけでなく、利用者が求める情報を見つけるための支援を行うことを目的としています。
それでは、このジャーナルの内容を簡単にご紹介しましょう。
近年、生成系AIの進化により、図書館界ではAIをレファレンスサービスに活用する取り組みが進んでいます。
紀伊國屋書店様では、AIを用いたセマンティック検索をサポートするSaaS型検索エンジン「KandaSearch」を導入しています。その検索エンジンへ、国立国会図書館のレファレンス協同データベースを、日本版Wikipediaを使って学習済みのモデルでベクトル変換を行い登録することで、従来のキーワード検索とは異なる結果を得ることに成功しました。 これにより、人間の司書が行うレファレンス業務を補助する可能性が示されています。
この取り組みは、AIと人間が協力して行う「チームレファレンス」という新しい図書館サービスの形を提案しています。
AIは過去のレファレンス記録から、事項調査の問いに関連する情報を「意味」によって引き出し、人間がその情報を検証し補完することで、より効率的で正確なサービス提供が可能になります。
このようなAI技術の導入は、専門人材不足という図書館業界の課題に対する一つの解決策として注目されています。
また、セマンティック検索技術を活用することで、多言語間検索や関連情報の提示など、従来型のキーワード検索では難しかった柔軟な情報提供が可能となります。
今後は、さらなるデータ収集とAI技術の進化により、図書館サービスの質向上が期待されると結んでいます。
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今後とも、KandaSearch をよろしくお願いいたします。